ワキガの人のための石鹸の選び方

ワキガの人のための石鹸の選び方

 ワキガが気になる人は少なくないと思います。仕事をしているうちにどんどんにおいがきつくなる気がして、就業後の更衣室ではなるべく人とかぶらないように着替えをしたい。どうしたらにおいを消すことができるのだろう。そんな悩みを持っていませんか?
このページでは、ワキガの原因や予防方法について、また薬用石鹸を使うことのメリットとデメリットについてご紹介します。ミヨシではワキガ専用の石鹸はお取り扱いしていませんが、一般的な「ワキガ対策」についての情報をご紹介しますので、ご自分の好みにあったものを選ぶ参考にしてみてくださいね。 

ワキガとは?


 ワキガの正式名称は腋臭症(えきしゅうしょう)と言い、脇の下から強いにおいを発する症状です。まずは、どうして腋の下からにおうのかについて説明します。
私たちの体には、エクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺があります。エクリン腺は身体全体に存在しています。また、ここから出てくる汗はサラサラとしていて、ほとんどが水分です。暑いと私たちは汗をかきますが、これはエクリン腺から出ている汗で、体温調整に役立っています。分泌された汗は皮脂と混ざり合うことで皮脂膜を作ります。この皮脂膜は乾燥や紫外線から皮膚を守ってくれる大切な役割しているのです。
もう一つの汗腺であるアポクリン腺は、脇の下や陰部、耳の穴など特定の場所に存在します。エクリン腺とは違い、ベタベタする汗を分泌します。この汗はタンパク質や脂質を含んでおり、ワキガの原因となります。ベタベタする汗に含まれている皮脂を、皮膚上の特定の細菌が分解するときに、においが発生するのです。
3ヒドロキシ3メチルヘキサン酸がワキガのにおいの、主成分のひとつと言われています。アポクリン腺は第二次性徴で発達します。性ホルモンの影響で分泌が多くなるので、においが気になりだすのは思春期頃からです。 

ワキガの予防方法


 ワキガを予防するには、第一に脇を清潔に保つことが大切です。原因となる細菌や汗を洗い流したり拭き取ったりすることで、においを抑えることができます。こまめにシャワーを浴びたり、シートなどで汗を拭き取ったりしましょう。除毛も効果があります。その他に、アルコールを染み込ませたコットンなどで拭き取るのも効果的です。この方法は、半日程度効果が持続すると言われています。ただし、肌が弱い人にはあまりおすすめできません。
また私たちはよく制汗剤を使用しますが、汗をかいて、においも発生してしまっている状態で使ってもあまり効果がありません。制汗剤を使用する時は、わきの汗をきれいに拭いてから使いましょう。
生活を見直すことも大事です。脂っこいものを食べる機会が多いと、ワキガがひどくなる傾向があります。なるべく控えましょう。睡眠不足も原因の一つです。仕事が忙しかったりすると寝るのが遅くなってしまいがちですが、十分な睡眠をとるよう心がけてください。また洋服は、においがこもりやすい化学繊維でできたものではなく、綿など天然素材でできた物を選ぶことをお勧めします。さらに、洋服ににおいが残ってしまう場合もあるので、こまめに洗濯しましょう。

石鹸はどれを使うのが良い?

ワキガに効果のある薬用石鹸は?
 市販されている石鹸の中には、殺菌作用のある薬用石鹸があります。殺菌成分として、イソプロピルメチルフェノールという成分が含まれている製品が多く見られます。これは皮膚の消毒に効果があることが証明されている成分です。消臭成分として柿渋エキスや緑茶エキスを含む製品もあります。
固形石鹸だけでなく液体のボディーソープもあるので、あなたの好きなタイプを選べます。

普通の石鹸ではダメなの?
 では、ワキガの予防には薬用石鹸を使わないといけないのでしょうか?必ずしもそうではありません。もちろん薬用石鹸を使えば効果があるのですが、効果がありすぎるものには気をつけないといけません。
皮膚には常在菌といって、皮膚を守ってくれている良い働きをする細菌が存在します。殺菌作用が高い石鹸は、においの元となる細菌を殺してくれますが、この常在菌まで殺してしまうかもしれないのです。常在菌が減ってしまうと、私たちの体に悪影響を及ぼす悪い菌が繁殖しやすくなります。すると薬用石鹸の効果が高かったばかりに、ワキガがひどくなってしまう可能性があるのです。
また殺菌作用が高いと、皮膚への刺激も強くなります。敏感肌の方はかぶれたり、湿疹が出てしまうかもしれません。
心配な方は、薬用石鹸ではなく普通の石鹸を使用し、その代わりに脇の汗をこまめに拭くなどの対策をすることをおすすめします。
どの石鹸を使うときでも大切なのは、ゴシゴシこすりすぎないことです。
こすりすぎて皮膚を傷つけてしまうと、細菌が繁殖しやすくなります。細菌が増えると、においがひどくなってしまうかもしれません。
ワキガの予防に、まずは毎日お風呂に入って、泡でやさしく丁寧に洗うことから始めましょう。

 
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