石鹸は酸性?アルカリ性?弱酸性の肌に使っても大丈夫?

石鹸は酸性?アルカリ性?弱酸性の肌に使っても大丈夫?

石鹸は弱アルカリ性です。対して、肌は弱酸性です。弱アルカリ性の石鹸でお肌を洗っても大丈夫なのでしょうか。刺激が強すぎるということはないのでしょうか。

この記事では石鹸の性質や特徴、石鹸がお肌と環境にやさしい理由について解説します。

弱アルカリ性の石鹸を使ってお肌を洗うことの不安を解消し、安心して石鹸を使うきっかけにしてくださいね。


弱アルカリ性の石鹸の特徴

石鹸はなぜ弱アルカリ性なのか

石鹸は弱アルカリ性です。それは、石鹸の原料や製造工程に由来しています。石鹸はどんな工程で製造されるのか、見てみましょう。


石鹸は、動植物の油脂とアルカリ(苛性ソーダまたは苛性カリ)を反応させてできています。


苛性ソーダは主に固形石鹸、苛性カリは液体石鹸を作るときに用いられています。


アルカリ性は酸性の汚れをよく落とす

油汚れや皮脂などは酸性の汚れです。酸性の汚れはアルカリ性と中和させると落とすことができます。アルカリ性には、キッチンの油汚れはもちろん、皮膚についている汗などの汚れを洗い流してくれる働きがあるのです。


酸性の汚れには、主に次のようなものがあります。


・皮脂

・油汚れ

・手あか


石鹸はこれらの汚れを洗い流し、さっぱりとした仕上がりになります。


弱アルカリ性でもお肌への負担はない

人のお肌は弱酸性です。弱酸性には殺菌効果や細菌の繁殖を防ぐ効果など、外的刺激から肌を守ってくれる働きがあります。

弱アルカリ性の石鹸で肌を洗うと、肌は一時的にアルカリ性に傾きますが、健康なお肌は再び弱酸性へ戻ります。このため、弱酸性の肌に弱アルカリ性の石鹸を使っても、負担になることはありません。

 

石鹸の界面活性作用とは

石鹸の界面活性作用

石鹸は天然由来の成分を素材とする界面活性剤です。界面活性剤は、水と油など通常は混ざり合うことのない物質を混ぜ合わせることができる物質です。石鹸はこの水と油を混ぜ合わせる働きを利用して汚れを落としています。


水で薄まると界面活性剤(洗浄力)が弱まる

洗浄力が優れた石鹸ですが、水で薄めると界面活性剤が弱まり、洗浄力が低下していくという特徴があります。こうした特徴を持つために、水やぬるま湯で洗い流したあとお肌に残りにくく、お肌への負担は比較的少ないというメリットがあります。

一方、一般的なボディソープなどを構成する合成界面活性剤には、水で薄まっても界面活性作用は失われにくく、しっかり流さなければ洗浄成分がお肌に残ってしまうことがあります。肌に合成界面活性剤が残された状態が続くと、お肌に影響を及ぼす可能性があります。その結果肌のバリア機能の働きが低下して、肌トラブルの原因になることがあります。


石鹸は環境にもやさしい

水に薄まると界面活性作用が弱まるという石鹸の特徴は、環境にもやさしいといえます。一般的な合成界面活性剤は、洗い流した後でもその効果が持続し、分解しにくいものも中にはありますが、石鹸は、水で薄まると界面活性剤の働きが弱まり分解されていきます。天然の成分を使って作られた石鹸は、お肌だけではなく環境にもやさしいのです。


お肌に合った洗浄剤を選ぼう

 

お肌と同じ「弱酸性」ソープとは?

テレビCMやドラッグストアの店頭で、「お肌と同じ弱酸性」といったキャッチコピーを目にしたことがあるでしょう。ここまで弱アルカリ性の石鹸を取り上げてきましたが、弱酸性ソープとはどういうものなのでしょうか。

弱酸性ソープは、原料や製造工程も石鹸とは異なります。弱酸性ソープは一般的に合成の界面活性剤からできています。

弱酸性ソープはお肌が弱い方や肌トラブルを抱えている方には刺激が少なめで、お肌をやさしく洗い上げます。弱酸性のお肌を弱酸性ソープで洗った場合、洗浄力は緩やかで、お肌の油分を洗い流し過ぎずに済むというメリットがあります。

しかし前述したように、合成界面活性剤は水で分解されにくいという特徴があるため、顔や体を洗ったあとはしっかりと洗い流すようにしましょう。

お肌に合った洗浄剤を選ぼう

ミヨシの無添加石鹸は、自然由来の天然油脂から脂肪酸を抽出し、化学合成剤は一切使用せずに製造しています。アルカリ性は刺激が強いというイメージを持たれがちですが、天然油脂から作られたミヨシの無添加石鹸は、お肌だけでなく環境にもやさしい商品です。

肌質は人それぞれ。弱アルカリ性の石鹸と弱酸性ソープ、どちらがいいと一概にはいえません。自分のお肌に合わせた石鹸選びをすることで、肌トラブルのない健やかなお肌に近づいていけるといいですね。