香水でも人気の石鹸の香り、実は●●の香りなのです

香水でも人気の石鹸の香り、実は●●の香りなのです

香水で人気のある石鹸の香りですが、そもそも石鹸の香りとはどういうものなのでしょうか? 市販されている石鹸を見ると、無香料のものもあればフローラルの香りもあり、また柑橘系の香りと書かれているものもあります。どのようなものが石鹸の香りと呼ばれているのでしょうか。

このページでは石鹸の香りに注目し、石鹸の香りとは何か、また香りをつけるための香料のメリット・デメリットについてご紹介していきます。

それでは、石鹸に使われている香料について、そして石鹸の香りが持つ力についてみていきましょう。

 

石鹸の香りとは

石鹸の香りは香料の香り

石鹸は、もとから良い香りがするわけではありません。石鹸の香りと呼ばれているものの多くは、実は”香料の香り”なのです。

石鹸は、天然油脂を精製・分解・蒸留して脂肪酸を取り出し、その脂肪酸を使って作ります。日本で石鹸が作られるようになったのは1870年頃です。この頃は牛脂を使って石鹸を作っていました。しかしこの石鹸が油っぽくくさいにおいだったため、香料で香りをつけるようになったのです。

 

フローラル系の香りが多い石鹸の香り

使われている香料はメーカーによって違うので、厳密に言うと石鹸は全て異なる匂いがします。大きく分けるなら、石鹸で多く使われている香料はフローラル系です。

多くの人に石鹸を使ってもらうためには、万人に受け入れられるような香りが理想です。しかし実際に全ての人に好かれる香りはありませんので、大多数の人たちが受け入れてくれるような香り、社会に受け入れられるような香りが求められます。

日常生活で好きな香りは?と訪ねた場合「せっけんの香りが好き」と答えた人が多数いるという調査結果もあることから、現在石鹸に使われているフローラル系の香りは、多くの人に受け入れられていることが分かります。あなたの家にも、フローラル系の香りのする石鹸があるのではないでしょうか。

 

香料は必要なもの?

もともとは良い香りがしない石鹸に、香料で香りをつけていたことは分かりました。しかし技術が発達した今、香料を加えなくても石鹸はそれほど不快なにおいはしません。ではなぜ香料で香りをつけているのでしょうか。それは香りをつけるメリットがあるからです。ここでは石鹸に香料で香りをつけることによるメリットと、知っておくべきデメリットをまとめました。

 

香料のメリット

香料のメリットは良いイメージを与えることができる点です。香りのない石鹸を使うよりもフローラル系の香りの石鹸を使った方が、体がより綺麗になったような気持ちになれたりするものです。香りは、私たちが受けるイメージに大きな影響を与えているのです。

そしてそれは自分だけでなく、周りにいる人にとっても同じです。私たちは石鹸の香りをかぐことで、お風呂上がりの香りだったり洗いたての洗濯物の香りを連想します。またそこから清潔感、爽快感、清楚さといったイメージを持ちます。こうして香りに対してイメージを持つことによって、石鹸の香りのする人に対しても「清潔感がある」という良いイメージを持つことになるのです。

 

香料のデメリット

香料のデメリットは香料そのものがアレルゲンになる可能性がある点です。

香料には天然香料と合成香料があります。天然香料は、動植物から抽出、圧搾、蒸留など処理をして得られる香料です。合成香料とは化学反応を利用した方法で作られる香料です。

この天然香料と合成香料のどちらにも、アレルギー性接触皮膚炎を起こす可能性を持つものがあります。また、接触しなくてもその香りをかいだだけで体調を崩してしまう、化学物質過敏症を起こす人もいます。石鹸の香料は0.1%~1%程度の含有量ですが、何らかのアレルギーを持つ方や、敏感肌の方は少し心配になりますね。

 

石鹸の香りの持つ力

すでに多くの人に好まれている香りだからこそ、香水でも石鹸の香りは人気があります。石鹸と同じく、石鹸の香りの香水によって自分にも周りの人にも、清潔感や爽快感などの良いイメージを与えることができるからです。

また石鹸の香りが日本で好まれる、もう一つの理由があります。それは日本では「香水をつけているとは思わないけれど、なんとなく良い香りがする」という程度の香りが人気であるという点です。石鹸の香りはこの条件にもピッタリ合います。なぜなら、たとえそれが香水の香りであっても、香水ではなく石鹸をイメージする香りだからです。

石鹸の香りは、自分だけではなく周囲の人にまで清潔感を伝えることができる、とても大きな力を持っているのです。