「石鹸は泡立てたほうがいいと聞いたけど、なぜ?」「石鹸を泡立てるのは結構大変。簡単に泡立てるにはどうしたらいいの?」。
石鹸で体や顔を洗うとき、そんなふうに思ったことはありませんか?石鹸を泡立てることで、どんなよいことがあるのでしょうか。また、石鹸をうまく泡立てる「コツ」はあるのでしょうか。
この記事では、石鹸を泡立てて洗うことのメリットや、上手に泡立てるコツを紹介します。石鹸の泡立てに関する知識を得ることで、これまでよりも泡立てが簡単になり、毎日の入浴や洗顔が少し楽になるかもしれません。
そもそも石鹸はどうして泡立つの?
石鹸の界面活性剤による働き
石鹸は界面活性剤です。石鹸で汚れを落とすことができるのは、界面活性剤の働きがあるためです。界面活性剤には、本来混ざることのない水と油を混ぜ合わせる力があります。この力が汚れに働きかけ、肌から汚れを離脱させることができるのです。
界面活性剤の「起泡」の力で石鹸を泡立てる
界面活性剤には「起泡」、つまり泡を立てる働きがあります。
水の表面にできた泡はすぐに割れてしまいます。しかし、石鹸を溶かして作ったシャボン玉はなかなか割れません。これは、石鹸に含まれる界面活性剤が水の表面張力を弱くしているためです。液体の表面に泡ができたとき、表面張力が強いと引っ張り合う力が働いて、泡が壊れてしまいます。界面活性剤によって表面張力が弱くなった液体は、引っ張り合う力が弱いため、泡が長い時間壊れずに残ります。
石鹸を泡立てたとき、きめ細かな泡がたくさんできるのでは、界面活性剤が表面張力を弱めるためなのです。
石鹸を泡を立てて洗うことのメリットとは
石鹸は泡立てたほうがいいと言いますが、それはなぜでしょうか。石鹸を泡立てて使うと、次のようなメリットがあります。
きめ細かな泡が毛穴の汚れをキャッチ
泡には汚れを吸着する働きがあります。泡の吸着力は、きめが細かくなればなるほど高くなります。きめ細かい泡が毛穴やシワのあいだに入り込み、汚れを取り除いてくれます。
効率よく広範囲を洗うことができる
少量の石鹸でも、泡を立てることで体積が大きくなるので、広い範囲を洗浄することができます。少ない量の石鹸で効率よく広範囲を洗うことができるので、コストパフォーマンスが高くなります。
泡で洗うことで肌へのダメージを抑えられる
泡を立てずに顔や体を洗うと、肌との摩擦が大きくなってしまいます。摩擦は肌にダメージを与え、肌荒れの原因となります。石鹸を泡立てて洗うことで直接手が肌に触れることなく、優しく包み込むようにお肌を洗浄できるため、肌へのダメージを抑えられます。
前述したように、石鹸は界面活性剤。その効果によって汚れを浮かせてくれます。泡が汚れを浮き立たせてくれるので、激しく擦らなくても汚れを洗い流すことができるのです。
すすぎ残しを最小限に
洗浄成分が肌に残ると、肌荒れの原因になります。石鹸をきめ細かく泡立てると、肌をすすいだ後に洗浄成分が残りにくくなります。石鹸をしっかりと泡立てることで、すすぎ残しを軽減することができ、その結果乾燥や肌荒れの抑制をすることができるのです。
固形石鹸をふわふわに泡立てるコツ
ふわふわの泡の立て方
現在販売されている石鹸を含めた身体洗浄用の商品の大半は、液体タイプか固形タイプのものです。
きめの細かい泡を立てようとすると、時間も手間も掛かってしまいます。ふわふわの泡を作るにはどうしたらよいのでしょうか。
石鹸を素早くふわふわに泡立てるなら、泡立てネットの使用をおすすめします。泡立てネットを使ったきめの細かい泡立て方は次のとおりです。
①まず、手を洗いましょう。手が汚れていると泡が立ちにくくなってしまいます。
②水やぬるま湯で泡立てネットを軽く濡らします。水分が多すぎるときめの細かい泡が立ちません。泡立てネットを濡らしたら、2~3回水分を振い落しましょう。
③泡立てネットに石鹸を入れて、ネット全体に石鹸が付くようにこすり取ります。
④泡立てネットから石鹸を取り出したら、ネットの両端を持ち、大きく円を描くように両手を回転させます。このとき、空気を含ませるようにするのがポイントです。
石鹸を泡立てる際のポイント
・石鹸を泡立てているときに水分を足してしまうと、泡のきめが粗くなります。どうしても水分が足りないときは、泡の様子を見ながら少しずつ水分を足しましょう。
・ネットで泡立てるときは同じ方向ばかりではなく、逆回転にしたり、泡立てネットを開いて空気を入れ直したりして、さまざまな方向から空気を泡に送り込みます。
⑤泡が立ってきたら、泡立てネットから泡を絞り出しましょう
⑥きめの粗い大きな泡が気になる場合は、泡を両手で挟み込み「ふわふわ」と揉み潰します。
時間がない!そんなときは泡フォームがおすすめ
泡立てネットを使えば、簡単にきめ細かな泡を作ることができます。しかし、子どもと一緒に入浴をしていたり、朝の忙しい時間帯だったりすると、ゆっくり泡を立てることもままなりません。そんなときは、泡フォームを使うのもよいでしょう。
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